2014-12-24

朝日?夕日?

 しらせは白夜の氷海を進んでいます。白夜とは言っても夜中に太陽は低くなる
のですが、夕焼けのようになって沈みきらずに日が昇ってきます。写真は現地時
間で0時30分ころ、夕日か朝日か微妙な時間帯ですが、朝日と信じて撮った写真
です。皆さんはどちらに見えますか? 

Merry Xmas!

ちょっと早いクリスマスパーティがしらせ内で開かれました。クリスマスパー
ティ前にはなんと乗組員や隊員有志によるケーキづくりもありました。それぞれ
凝ったデコレーションにチャレンジ! 全部お見せできないのが残念です。ちな
みに私が作ったのはこちら、ペンギン親子に見えるかな?

2014-12-21

とれたて野菜!?

 いつも美味しい「しらせ食堂」の食事ですが、難点は新鮮な食材が仕入れられ
ないことです。まだ白菜やキャベツなどの野菜は出ますが、だんだん冷凍野菜の
割合が高くなってきました。そこで、食堂では生野菜不足解消のため乗員や隊員
からカイワレ農家を募集します。農家さんになると農場(発泡スチロール容器)
と種がもらえます。各農家さんは寝室の蛍光灯や窓ごしの明かりで栽培し、程よ
い大きさになったら食堂に出荷します。私のカイワレも写真のとおり順調に育ち
本日出荷しました。どんなメニューで登場するのか楽しみです。

2014-12-20

ただいまラミング中

 乱氷帯に入りました。南極大陸から流れてくる氷山と海氷(海水が凍ったも
の)が風で寄せられて集まっている難所です。厚い氷の中を進むために砕氷艦
「しらせ」は「ラミング」と呼ばれる氷を割るための動きをします。その方法で
すが、まず進めなくなったところから400m前後後進、勢いをつけて前進、氷
に当たる部分では船首から組み上げた海水を放出しながら氷に乗り上げ、船の重
みで氷を割って進みます。この作業を24時間ひたすら繰り返します。勢い良く
割っていくイメージでしたが、実際のラミングは氷を割るまでに5〜6分とゆっ
くりとしたもので、今のところ雪が多く衝撃も少ないので、船内ではラミング中
も普通に生活できます。ちなみに昭和基地接岸までにするラミングの回数は氷の
状況によって異なりますが、およそ1500〜2000回。昨年55次隊では、なんと
2227回!過去最高だったそうです。今回は何回になるのでしょう? 頑張れ「し
らせ」!

2014-12-16

コウテイペンギン現る!

いよいよ「しらせ」は氷海に突入しました。それとともに海氷上にアザラシやペ
ンギン達が姿を見せ始めました。今日は昭和基地周辺ではあまり見かけないコウ
テイペンギンを見ることができました。焦っているようだけど、船が近づく直前
まで、逃げようかどうしようか悩むようなペンギン達の仕草はとてもユニークです。

2014-12-15

金曜日はカレーライス

しらせは海上自衛隊の船なので、金曜日の昼には必ずカレーライスがでます。こ
れは曜日感覚の無くなる船の上で暮らすための工夫なのだとか、理由はともあれ
しらせのカレーは美味しく。つい食べ過ぎてしまいます。

2014-12-14

船上理容室開業

 しらせ内には乗務員や観測隊員が使える理髪室があり、床屋さんにある道具が
そろっています。ただし理容師さんが乗っていません。そこで隊員同士で散髪し
ます。たまたま家で子供の散髪をしていたのと出発前に理美容研修(3時間です
が・・)を受けたので、乗船後から指名をいただき、来店者は6名になりまし
た。昭和基地まで限定営業ですが、またのご利用をお待ちしております。

2014-12-13

暴風圏通過中

しらせは南緯60度付近を西に航行中です。このあたりは暴風圏と呼ばれ南極から
の低気圧の影響で風と波が激しい海域です。艦橋から見る船首はご覧のとおり大
迫力。揺れが激しいときに艦内を歩くときにはどこかにつかまっていなければ歩
けません。最も気を使うのは食事時で汁物は特に注意が必要です。

2014-12-12

初氷山

12月7日7:05(現地時間)今期のしらせ航海の初氷山が認定されました。鋭く
尖っていて見る角度によっては青く光る氷山は、同じ海の氷でも北海道で見る流
氷とはかなり違った印象でした。ちなみに艦内では初氷山予想を実施していたの
ですが、観測隊員が1位、2位を独占する結果となりました。

2014-12-05

南緯55度通過&初オーロラ

南極に向け「しらせ」で航海中です。
 さてフリーマントルを出港して5日目の今日(12月5日)南緯55度を通過しまし
た! ここからが南極圏となります。南極大陸まではまだ距離がありますが、そ
ろそろ氷山も現れるそうです。
 また昨日の夜は、行きの航路ではめったに見ることができないオーロラが姿を
現しました。暗め(薄め?)のオーロラでしたが、初めて見る夜空にたなびく光
のカーテンは幻想的でした。送信容量が限られるため、サイズが小さいですが、
写真を試験的にアップしてみます。うまく投稿できると良いのですが・・・
 なお、このようなブログの投稿は可能ですが、こちらからコメント等の確認で
きません。返答は昭和基地に着いてからになりますので、ご了承ください。

2014-11-29

南極へ出発します!

すみませんブログの更新が追いつきませんでした。11月25日に成田を発ち、明日(11月30日)南極に向けて出航します。「しらせ」ではインターネットが使えませんので、次の更新はおそらく1か月後の昭和基地からです。「しらせ」の進行状況は下記リンクで確認できます。

進めしらせ

それでは、行ってきます!






2014-11-11

しらせ出航

 壮行会の翌日、我々の期待と荷物を載せて「しらせ」が出航しました。 近年しらせで出発するのは運航する自衛隊員のみで、我々観測隊員はしらせの最終寄港地オーストラリアフリーマントル港への到着に合わせて空路で移動するため、「しらせ」の見送りをすることができます。 

 船が離れていく時、「僕もお父さんと南極に行きたかった」と泣いている男の子がいて、涙をもらってしまいました。しらせが任務を終え日本に戻ってくるのは来年の4月です。


2014-11-10

第56次南極地域観測隊員、しらせ乗組員壮行会

11月10日に文部科学省主催の壮行会が行われました。隊員一同身が引き締まる思いです。

2014-11-06

消防訓練

南極基地の住人が最も恐れるのは火災です。人への被害はもちろん、消失で生活基盤を失ってしまえば補給ができない南極で暮らすことは困難です。 そこで南極観測隊では隊員で消火にあたります。今回はそのための消防服の着用、消火ポンプ、放水、煙の中での行動などの訓練を行いました。消防については万が一のため、現地でも訓練を繰り返します。


2014-11-05

理美容訓練

南極で困ることの一つに散髪があります。理容師、美容師の隊員はいないので、お互いに髪を切ることになります。でもいきなり散髪するのは不安です。そこで美容学校でカット、白髪染め、パーマ、短時間でしたが一通り教えていただきました。こちらもあとは現地で経験を積むのみです。


2014-10-31

重機訓練

昭和基地での作業のため建設機械の訓練(5日間)を受けてきました。

2日間の座学の後、まず乗ったのは北海道の除雪でおなじみのホイールローダー、大きいですが中折れ式なので小回りが利きます。


続いてブルドーザー、国内での使用は減ってきているようですが、近年の雪深い南極では頼りになるヤツです。56次隊でも新車を1台導入します。ものすごいパワーを感じますが操作がジョイスティックのようで繊細なのが意外でした。
最後にパワーショベル(通称ユンボ)、駆動部分が多いので頭で考えて操作しようとすると混乱します。最終試験は日が沈む中、ユンボで行いました。 結果は受講生全員合格。あとは昭和基地で実践を積むのみ!?
おまけ:教習場にあった南極の石。過去、雪上車を作っていたこの会社からは南極観測隊員が派遣されていました。 今回も30年前に南極に行ったというOBの方にお会する機会がありましたが、まだ現役で重機の整備をされていました。

2014-10-23

南極の小さな命

南極に住んでいる生き物はペンギンや魚だけではありません。観測隊には小さな生き物を研究している研究者も同行します。南極でも顕微鏡で見ればたくさんの命を見つけることができます。写真は研究室で飼育中のクマムシ、凍っても死なないスゴイ生き物です。1~2mmのコケの上で生活する姿は星の王子様のようでした。




































出荷!

極地研の倉庫に集めた荷物を「しらせ」に積むため、港の倉庫に出荷しました。

 スチールコンテナ(通称スチコン):細かい装備をまとめます。

12フィートコンテナ:主に越冬中に使う物資を入れます。



港でまた会おう!

2014-10-01

夏物冬物入荷!

南極観測隊員に貸与や支給をする個人装備品(主に衣類)がそろいました。
大まかには夏隊向けの夏物(日本の冬物に相当)と越冬隊向けの冬物(南極の冬用)に分かれ、あとは野外調査、建設作業など任務ごとの特性に応じた装備が支給されます。越冬隊員では約80品目! それらを隊員と同行者あわせて約70名分、男性、女性、体格も様々、準備するのは大変な作業でした。


2014-09-28

南極出発まで2ヶ月

本隊の出発まで2ヶ月を切り、第56次日本南極地域観測隊の隊旗が隊員室前に掲示されました。出発までにしなければならない準備はまだまだありますが、身が引き締まります。


2014-09-25

ロープレスキュー

 南極でいざという時役に立つロープを使った救助を学ぶため、プロフェッショナル向けの講習に参加してきました。
 1日目は天井からぶら下がるロープを器具を使って登ったり、降りたり、高所作業の安全確保を学んだり、2日目は要救助者に見立てたダミー人形を吊り上げたり、下ろしたり、自分の安全確保から始まり、各種用具の使用方法や点検方法、効率のよい救助システムなど、覚えることはたくさんあります。
 レスキュー技術は使うことが無いのが一番ですが、いざというときは応用が効かなくてはならないのが難しいところです。




2014-09-19

南極で迷わないために

 南極では、輸送、調査場所への移動など、雪上車が安全に通れるルート(道)を作る必要があります。 ここで困るのが、道しるべとなる目標物がほとんど無いこと、海の上の氷は少しずつ移動しているため同じルートがずっと使えないことです。そこで南極で頼りになるのは、先日ご紹介した赤旗、方位、GPSで測定する緯度・経度、距離です。 研究所の敷地内でルート工作の訓練をしました。

 GPSで起点となるポイントの緯度経度を測定します。















ハンドベアリングコンパスという精度の高いコンパスで安全に行ける次の目標物(南極では先に進んだ人の赤旗)への方位を測ります。
次のポイントに行きGPSで緯度・経度と前のポイントとの距離を測定し、記録します。これらを繰り返し作成したルートはデータとして持ち帰って、パソコン上の地図に表示したり、隊員で共有したり、他のGPSでルート案内することもできます。これで南極でも絶対迷わない!?

2014-09-17

1.5トン

越冬隊が調達したお米ともち米が納品されました。その量1.5トン、越冬隊26人がほぼ1年間で消費する量です。隊員は全国から集まっているので、調理隊員は各地の米を調達したそうです。今回、北海道出身隊員が多いので、北海道の米やもち米も多く採用されています。 南極で炊くとどんな味がするのでしょう? 今から楽しみです。

2014-09-13

赤旗

竹1000本と旗用赤布が納品され、南極で道しるべに使う赤旗を制作しました。旗部分は視認性と、南極の強風に耐えるため、垂直方向に長く、水平方向に短いのが特徴です。長年の経験からの無駄の無いデザインですね。

2014-09-05

TV会議

昭和基地にいる第55次越冬隊員との打ち合わせ。メールだけではうまく伝えられなかったことも、顔を合わせて会話すれば解決できます。


操船訓練

と言ってもゴムボートです。
昭和基地の周囲は海なので、夏期間にゴムボートを使って実施する作業の確認をしました。


2014-09-03

野外調査用テント

南極で野外調査隊が使うテントを建ててみました。
うーん、思ったより難しい。 キチンと建てれば風速40m/sまでは耐えられるそうです。


2014-08-31

南極みやげ


南極でお土産は売っていないので、隊ごとに記念品を作成します。
写真は打ち合わせ時に出てきた過去の記念品。
この第四次隊の記念風呂敷は極地研職員も驚きの貴重な品です。




2014-08-28

玉掛け訓練

地味な資格ですが、昭和基地での建設作業と事故防止には必要です。

2014-08-26

オーロラブレイクアップ!

来年の今頃は見えるでしょうか?

オーロラブレイクの様子は下記リンクでご覧ください。

国立極地研究所 昭和基地NOW!!
http://www.nipr.ac.jp/jare/now/20140820.html

2014-08-25

第1回隊員全員打ち合わせ

打ち合わせが終わって、隊員同士、南極の氷で一杯。 
これから出発まで各機関に所属する隊員が集合する機会は2回しかありません。

スノーモービル整備講習

南極での足になるため、キャタピラー調整、駆動ベルト交換、プラグ調整は自分で出来るようにならなくてはなりません。さらに機械隊員はキャブレターの分解・調整まで、躊躇無く分解していく様子はさすがプロです。




2014-08-15

機械遺産

機械遺産もあるのですね
第9次隊の南極点旅行に使われた雪上車が選ばれました。
極地研の南極北極科学館に実物があり、車内に入ることもできます。

http://response.jp/article/2014/08/12/229839.html

2014-08-02

極地研探検2014

2000名を超える来場者があり無事終了しました!

観測隊コーナーは暑い倉庫棟での展示にも関わらず、多くの方にお越しいただき、我々のロープワークコーナーは子どもたちに大人気!予定時間を大幅に延長して体験してもらいました。

2014-08-01

スタッフTシャツ

明日8月2日は極地研公開日です。
青いTシャツのスタッフがお迎えします。

2014-07-23

仮組み

暑い日が続いていますが、
極地研では南極で建設する格納庫の仮組が始まりました。

2014-07-15

真夏の羽毛服

今日の立川の外気温30度以上!
この間まで北海道で暮らしていた私には辛い限りです。
それを乗り越えるための我慢大会!ではなくて、
この時期に試着しないと出発までに羽毛服がそろえられないのです。
南極に行くためには暑さも我慢!